肩関節痛の症例につきましては、
こちら → 平成25年東北鍼灸学会
肩関節の構造
肩関節は、上腕骨・肩甲骨・鎖骨の3つの骨から構成されています。
その中で、肩甲骨と上腕骨で作られる、
肩甲上腕関節の事を、
解簿学的には狭義の意味での肩関節と呼んでいます。
しかし、この肩甲上腕関節が動くと、
その周囲にある様々な関節も動く為、
関節複合体ととらえられています。
肩甲上腕関節以外には、
肩甲骨と鎖骨で作られる肩鎖関節、、
胸骨と鎖骨で作られる胸鎖関節、
肩甲骨の肩峰と上腕骨で作られる、第2肩関節などがあります。
その他にも、肩峰と上腕骨骨頭の間には、肩峰下滑液包と呼ばれる、
クッションみたいなものなどもあります。
それぞれの関節などが連動し、腕をスムーズに動かしています。
肩関節は、
肩甲骨の関節窩が浅く小さいので、上腕の骨頭が、
浅くしかはまらない為(似た様な所で股関節はガッチリとはまっている)、骨だけでは構造的に不安定になっています。
その肩甲上腕関節を包む様に、関節包と呼ばれる袋がありますが、
この関節包は、骨頭の2倍の大きさを持っていると言われています。
その為に、関節包の中で骨頭が動いてしまう事が原因となって、
肩関節は不安定のなっていると思われています。
その為、
筋肉(棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋など)や
靭帯(烏口鎖骨靭帯・肩鎖靭帯・烏口肩峰靭帯など)
で肩関節周囲の強度を高めて支えています。
以上の事から、肩を酷使する事によって、筋肉や靭帯に炎症や損傷が起こりやすく、肩関節の痛み・可動域の制限が起こると考えられます。
余談ですが、肩関節は構造上筋肉と靭帯で支えている為、
肩関節脱臼も多く1度脱臼すると繰り返すケースが多いです。